史上最悪のマジック:ザ・ギャザリングカード100枚 25位-1位


100-76 , 75-51 , 50-26 , 25-1

「MTG史上最悪のカードとは?」
Ben Bleiweissは探求の末、最も悲惨なカードのクロニクルの果てにたどり着き、ついにその発見を共有する……。

By Ben Bleiweiss | 2022年3月4日

マジック史上最悪のカード25枚が出揃った。

これらのカードはあまりにもひどいので、これ以上何か説明すらしたくない。
リストに直行だ。
鼻をつまんで、これらのカードを使ったことのある勇敢なデッキビルダーたちの幸運を祈ろう。
第25位《繭》と《生命のサイクル》(繭:レジェンド・アンコモン1、生命のサイクル:ミラージュ・レア)

繭 / Cocoon (緑)
エンチャント — オーラ(Aura)

エンチャント(あなたがコントロールするクリーチャー)
繭が戦場に出たとき、エンチャントされているクリーチャーをタップし、繭の上に変態(pupa)カウンターを3個置く。
エンチャントされているクリーチャーは、繭の上に変態カウンターが1個置かれているなら、あなたのアンタップ・ステップにアンタップしない。
あなたのアップキープの開始時に、繭から変態カウンターを1個取り除く。そうできないとき、それを生け贄に捧げ、エンチャントされているクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1個置き、そのクリーチャーは飛行を得る。


生命のサイクル / Cycle of Life (1)(緑)(緑)
エンチャント

生命のサイクルをオーナーの手札に戻す:このターンにあなたが唱えたクリーチャー1体を対象とする。それはあなたの次のアップキープの開始時まで基本のパワーとタフネスが0/1である。あなたの次のアップキープの開始時に、そのクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1個置く。

なぜ悪いか?
あるエンチャントが良いか悪いかを判断するのにいい方法がある。
これらは、自分のクリーチャーを強化することを目的としてデザインされているようだ。
皮肉なことだが、これはそう使うよりも、相手のクリーチャーにエンチャントして弱体化させた方が得だと思えるんだ。
そういうカードなんだ、《繭》と《生命のサイクル》とは。

《繭》なんか、相手のクリーチャーを対象にできれば最高だっただろうな。
「お、1ターン目から《極楽鳥》か?いいねえ、ちょっと《繭》をエンチャントさせてくれよ!5ターン目に+1/+1カウンターをくれてやるから、その鳥は寝かしておいてくれ!」
しかし現状、コレは自分のクリーチャーしか対象に取れない。
これを付けたクリーチャーは4ターンもタップされっぱなしになって無駄になるし、その報酬は+1/+1カウンターわずか1個だ。

《生命のサイクル》も同じくらいひどい!
もしコレから「あなたが唱えた」って部分を切除したものがあったら、俺は間違いなく4積みする!
相手が唱えたクリーチャーなら何でも対象に取れるようになるんだからな!
《蝕むもの、トクスリル》を1/1にして、《スズメバチの一刺し》で消すことだってできる!
最高すぎるな!

代わりに何が使えるか?
《繭》の代わりなら、欠点をすっぱり消し去ったエンチャントオーラがある。《強制順応》だ。
《蜘蛛の陰影》なら、それに加えて到達と族霊鎧までついてるぞ。
《生命のサイクル》の代わりに、《連合のギルド魔道士》《細胞質の根の血族》《祝福されたエミエル》《吉兆の一角獣》《キヅタ小径の住人》とかの、クリーチャーが戦場に出るたびに+1/+1カウンターが載るクリーチャーを試してみよう。
第24位《セファリッドの密告者》(トーメント・コモン)

セファリッドの密告者 / Cephalid Snitch (1)(青)
クリーチャー — セファリッド(Cephalid) ウィザード(Wizard)

セファリッドの密告者を生け贄に捧げる:クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時までプロテクション(黒)を失う。
1/1

なぜ悪いか?
オデッセイ・ブロックには、プロテクション(黒)を持つクリーチャーが6枚と、その能力を付与できるカードが3枚あった。
しかし《セファリッドの密告者》はそのフォーマットのコモンとしてまったく役に立たなかった。
青と黒を重点的に使うデッキじゃないと、この能力はほとんど意味がなかったからだ。

マジックの大部分では、《セファリッドの密告者》は99.99%の確率で何の能力も持たない1/1のクリーチャーであり、残りの0.01%の確率でプロテクション(黒)を外せる1/1のクリ-チャーになる。
プロテクション(黒)を外すってことは、その次には除去呪文を唱えるってことだ。
つまりうまくいっても、わざわざ2:1交換になるってことだ。
黒は何年もかけて、プロテクション(黒)を持つクリーチャーへの対処法をたくさん体得してきたので、青の力を借りたりこんな脆いクリーチャーを出してどうのこうのする必要はない。

代わりに何が使えるか?
対象を取らなければ、プロテクションを持っていても関係なく除去できる。
《チェイナーの布告》《消耗の蒸気》《カストーディのリッチ》《死の投下》《肉貪り》《悪魔の布告》《マラキールの門番》《ゲスの評決》など、相手にクリーチャーを生け贄に捧げさせる呪文のほんの一部である。
《滅び》や《毒の濁流》などの全体除去なら、プロテクション(黒)が何体いてももろともしない。
第23位《ありふれた理由》(メルカディアン・マスクス・レア)

ありふれた理由 / Common Cause (2)(白)
エンチャント

アーティファクトでないクリーチャーは、それらすべてが共通の色を持っているかぎり、+2/+2の修整を受ける。

なぜ悪いか?
《ありふれた理由》は、一見まともなカードに見える。
「つまり、俺のアーティファクトでないクリーチャーは、すべてが同じ色であるなら+2/+2の修整を受ける……!?これ使える!」
しかし、色を共有する必要があるのは自分のクリーチャーだけではない。
相手のクリーチャーもすべて同じ色でないといけないんだ。
つまり《ありふれた理由》がもたらす効果は2つある。
何もしないか、すべてのクリーチャーを+2/+2するか、だ。
どちらも、カード1枚使うほどの価値はない。

代わりに何が使えるか?
《栄光の頌歌》はケチな条件なしに、あなたのクリーチャーだけを+1/+1してくれる。
《鍛えられた鋼》はあなたのアーティファクト・クリーチャーに+2/+2を、《天使の声》はあなたの白やアーティファクトであるクリーチャーを+1/+1してくれる。
第22位《詐称者の要求》(メルカディアン・マスクス・アンコモン)

詐称者の要求 / Pretender's Claim (1)(黒)
エンチャント — オーラ(Aura)

エンチャント(クリーチャー)
エンチャントされているクリーチャーがブロックされた状態になるたび、防御プレイヤーがコントロールするすべての土地をタップする。

なぜ悪いか?
《詐称者の要求》がもたらすシナリオはいくつかある。想像してみよう。
A)ブロックされて、無事土地をタップできる。
B)その前に詐称者は殺される。
C)相手にはブロックするつもりがなかったのか、スルーされる。
結局、選んでるのは相手だよな。
最高のシナリオがもう1個あった。
D)相手はこの詐称者を絶対ブロックしなければならないほど追い込まれていて、そのブロックによって土地が寝てしまったため、対処ができなくなって負ける。
起こると思う?これ。

代わりに何が使えるか?
相手のターン終了時に土地を寝かせ、次のターン打ち消しとか対応とかをさせたくないっていうのであれば、《枯渇》が最適だ。
《霧縛りの徒党》《自然の意志》《マナの網》《魔力消沈》そして激アツ《海賊行為》も参照。
第21位《Arcum's Sleigh》(アイス・エイジ・アンコモン)

Arcum's Sleigh (1)
アーティファクト

(2),(T):クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは警戒を得る。戦闘中かつ防御プレイヤーが氷雪土地をコントロールしているのなら起動できる。

なぜ悪いか?
《Arcum's Sleigh》は、相手が氷雪土地をコントロールしていないと起動できない。
そのため、ほとんどのゲームで何もできないアーティファクトだってことを念頭に置こう。
相手が世にも珍しい氷雪土地使いだったとして、これは2マナでクリーチャー1体に警戒を与えるだけだ。
63位(私注・62位)の《警戒》の時も説明したが……この効果には本来カード1枚分の価値はない。
一応、《Arcum's Sleigh》はオーラと違い複数回起動できる可能性はあるが、そもそも起動できないことの方が圧倒的に多い。

代わりに何が使えるか?
《不動のアジャニ》は忠誠度+1の能力でクリーチャーに+1/+1、先制攻撃、警戒、絆魂を与えることができる。
また、3マナ以下の装備品には、クリーチャーに警戒を与えるものも数多く存在する。
《調和者隊の盾》《アヴァシンの首飾り》《聖戦士の盾》《テューンの指輪》とかな。
《殴打頭蓋》《執念の剣》《勇敢な者の鎚鉾》など、警戒付きの大型装備品もある。
第20位《Shelkin Brownie》(レジェンド・コモン1)

Shelkin Brownie (1)(緑)
クリーチャー — アウフ(Ouphe)

(T):クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時まですべての「他の~とのバンド」能力を失う。
1/1

なぜ悪いか?
《Shelkin Brownie》の情けなさって言ったら《セファリッドの密告者》より一段階ひどい。
このブラウニーは「他の~とのバンド」を失わせるわけだが、これって今まで印刷されたクリーチャーの中で、どれくらいのクリーチャーが持ってる能力だと思う?
ゼロだ。ゼロ
最初から「他の~とのバンド」を持っているクリーチャーはいないんだよ。
つまりこいつはただの2マナ1/1クリーチャーで、能力は全く役立たないんだ。
いや、他にこの能力を与えるパターンのカードならあるぞ。
このリストの58位(私注・57位)にいるマナを出さない5枚の土地と、《Master of the Hunt》の効果で出てくる狼トークン。
それだけ。

P.S.アンヒンジドの《Old Forgy》を忘れてるだろって言いたい人もいるだろうけど、この記事は最初から銀枠世界には足を突っ込んでない。
そういうわけだから、わかってくれよな!

代わりに何が使えるか?
《Tolaria》(ドミナリアの地名のことではなく、レジェンドに入ってた土地の方)は、タップしただけで《Shelkin Brownie》と同じ能力を発揮できる。
この「他の~とのバンド」って能力がそんなに憎いなら、ブラウニーじゃなくてこっちの土地をよろしくプレイしてくれ。以上だ。

第19位《ダンジョンの入口》(フォーゴトン・レルム探訪・レア)

ダンジョンの入口 / Dungeon Descent
土地

ダンジョンの入口はタップ状態で戦場に出る。
(T):(◇)を加える。
(4),(T),あなたがコントロールしていてアンタップ状態である伝説のクリーチャーをタップする:ダンジョン探索をする。起動はソーサリーとしてのみ行う。(ダンジョン探索をするとは、最初の部屋へ入るか、次の部屋へ進むことである。)

なぜ悪いか?
WotCは2021年12月、MTG Arenaにアルケミーフォーマットを導入した。
これには、アリーナで使えるさまざまなオンライン専用カードを導入するだけではなく、低性能カードへのバフ、高性能カードへのナーフも含まれていた。
そして《ダンジョンの入口》は、上の状態から以下のように"強化"された。

A- ダンジョンの入口 /A- Dungeon Descent
土地

(T):(◇)を加える。
(1),(T),あなたがコントロールしていてアンタップ状態である伝説のクリーチャーをタップする:ダンジョン探索をする。起動はソーサリーとしてのみ行う。


……まだ弱っちいじゃないか!
なぜこのカードはこんなひどいことになってしまったのか?
WotCは、将来的にダンジョン探索がループエンジンで悪用されたりしないよう、パワーダウンさせたかったのだ。
そういうわけで、WotCは《ダンジョンの入口》を使い物にならないほどの欠点を埋め込んでしまったんだ。
  1. 欠点その1:タップ状態で戦場に出る。
  2. 欠点その2:ソーサリーとしてしか起動できない。
  3. 欠点その3:起動に4マナもかかる。
  4. 欠点その4:自分がコントロールしているアンタップ状態の伝説のクリーチャー1体をタップする必要がある。
要約すると、アルケミーフォーマットでは《ダンジョンの入口》はタップ状態で戦場に出ることがなくなり、起動に必要なマナコストが3も減った。
がしかし、依然としてダメなカードだ。
もともとがどんだけひどかったかわかるよな?

代わりに何が使えるか?
《ダンジョンの地図》はアンタップ状態で戦場に出るし、タップすればマナが出るし、3マナでダンジョン探索できる。
ありがたいことに、伝説のクリーチャーとやらも必要ない。
《50フィートのロープ》は起動に4マナかかるが、他に2つの能力を内蔵している。
第18位《Great Wall》と《Undertow》と《Quagmire》と《Crevasse》と《Deadfall》(レジェンドの土地渡りを無効化するアンコモンのエンチャントサイクル)

Great Wall (2)(白)
エンチャント

平地渡りを持つクリーチャーは、それらが平地渡りを持たないかのようにブロックされる。


Undertow (2)(青)
エンチャント

島渡りを持つクリーチャーは、それらが島渡りを持たないかのようにブロックされる。


Quagmire (2)(黒)
エンチャント

沼渡りを持つクリーチャーは、それらが沼渡りを持たないかのようにブロックされる。


Crevasse (2)(赤)
エンチャント

山渡りを持つクリーチャーは、それらが山渡りを持たないかのようにブロックされる。


Deadfall (2)(緑)
エンチャント

森渡りを持つクリーチャーは、それらが森渡りを持たないかのようにブロックされる。


なぜ悪いか?
これらの土地は、テキストに書いてある通り、特定のタイプの土地渡り能力を持ったクリーチャーを止められる。
《Great Wall》の場合、マジックに存在する平地渡りを持つクリーチャー《ボガートの放火魔》《優雅なアンテロープ》《Righteous Avengers》《黄道の雄鶏》のたった4種類を止められる。
コイツがよく効くのが、5マナで3/1だのニワトリだのいうクリーチャーだけだってわかったなら、コイツが一体何にどう役に立つのかもわかるだろ。

代わりに何が使えるか?
平地渡りはさておいて、全部の土地渡りが一発で止められるなら、まだ使い道はある。
《Staff of the Ages》はこの5種類全部の効果を、コストを(3)のままにひとつにまとめたアーティファクトだ。
《Livonya Silone》とか《最後に訪れしもの、亜楡身》みたいな変則的な土地渡りも含まれる。
第17位《刃の振り子》(ミラージュ・レア)

刃の振り子 / Razor Pendulum (4)
アーティファクト

各プレイヤーの終了ステップの開始時に、そのプレイヤーのライフが5点以下である場合、刃の振り子はそのプレイヤーに2点のダメージを与える。

なぜ悪いか?
ほとんどの構築フォーマットは、ライフ20から始まる。統率者戦なら、それが40まで上げられてからだ。
《刃の振り子》は、プレイヤーのライフが5点以下にならないと効果を発揮しない。
そのかなり限られた状況で、コイツはそのプレイヤーにたった2点のダメージを与える。
自分にもだ!
使い道?
《マスティコア》(同じ4マナだ)のアップキープ・コストとしてさっさと捨てちまうってのはどうだ?
《クラーク族の鉄工所》(見ろ、これも4マナだ!)で生け贄に捧げちまってもいいかもな!

代わりに何が使えるか?
対戦相手を早く仕留められる4マナのアーティファクトがどうしても欲しい?
《ゴブリンの大砲》《Rocket Launcher》《高速警備車》《ゴブリンの放火砲》《翡翠像》《ファイレクシアの処理装置》《時限爆弾》《精霊のワンド》あるいは《Whirling Catapult》を使うのはどうだろう。
第16位《怒涛の突進》(ミラージュ・レア)

怒涛の突進 / Barreling Attack (2)(赤)(赤)
インスタント

クリーチャー1体を対象とする。それはターン終了時までトランプルを得る。このターン、そのクリーチャーがブロックされたとき、それはターン終了時までそれをブロックしているクリーチャー1体につき+1/+1の修整を受ける。

なぜ悪いか?
前の記事で、《原初の激情》はダメなカードだといった。
じゃあそれをもちっとマシにしてみようか。
まずコストを4にする。
そして2つ目の能力を追加する:このターン、そのクリーチャーがブロックされたとき、それはターン終了時までそれをブロックしているクリーチャー1体につき+1/+1の修整を受ける。
うん、よりひどくなったな。

……一応確認しておくけど、これはコンバット・トリックではない。
「ブロックされる」という条件が必要なので、既にブロッククリーチャーの選択が終わってからこれを唱えても、+1/+1修整は得られない。
その垂涎の+1/+1修整が欲しいなら、ブロック宣言よりも前にこれを唱えなくてはならない。
普通、これが唱えられた後に複数のクリーチャーでブロックしたいとは考えないだろう。
最高にうまくいっても、コイツは4マナもかかるうえで、クリーチャー1体にトランプルと+1/+1の修整を与えるって程度だ。
相手がブロックしないことを選択したなら、トランプルは意味がなくなるし、修整すらも得られない。
そうなったら、4マナもかけたのに何も得られなかったのと同じだ。

代わりに何が使えるか?
《凶暴な力》は《怒涛の突進》の半分のマナコストでクリーチャー1体に+3/+1とトランプルを与える。
《暴力の激励》は2マナでクリーチャー2体に+2/+0か、1体に+4/+0を選んで与え、さらにトランプルも与える。
《猛り狂い》は2マナで攻撃クリーチャー1体に+3/+3とトランプルを与える。
《アドレナリン作用》は1マナで+2/+1とトランプルを与える。
第15位《Rapid Fire》(レジェンド・レア1)

Rapid Fire (3)(白)
インスタント

この呪文は、ブロックしているクリーチャーが指定される前にのみ唱えられる。
クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは先制攻撃を得る。それがランページを持っていないなら、ターン終了時まで、そのクリーチャーはランページ2を得る。(そのクリーチャーがブロックされるたび、それをブロックしている2体目以降のクリーチャー1体につき+2/+2の修整を受ける。)

なぜ悪いか?
《怒涛の突進》のトランプルを先制攻撃に変え、+1/+1修整をランページ2に入れ替えれば、それが《Rapid Fire》だ。
ランページは、それを持つクリーチャーをブロックする2体目以降のクリーチャーがいないと機能しない能力なので、少なくとも同じコストでちょっとはマシにダメージに寄与しそうなトランプルを得られる《怒涛の突進》の方に点数を与えた。
《Rapid Fire》はブロッカー宣言前にしか唱えられないので、奇襲としては全く使えない。

代わりに何が使えるか?
《希望の魔除け》《百爪の一撃》《主導権の奪取》を使えば、1マナでクリーチャーに先制攻撃(あるいはさらなるオマケ)をインスタント・タイミングで付与できる。
2マナ払うとなれば《天駆ける進撃》《戦地昇進》《狙い撃ち》《Lightning Blow》《熟練の突き》《盲信の一撃》が選択肢に入る。
これらはすべてブロッカーが選ばれたあとにこそ機能することに気を付けよう。
……先制攻撃を付与、っていうのはもとよりそういうもんだ!
第14位《集会場》(メルカディアン・マスクス・レア)

集会場 / Assembly Hall (5)
アーティファクト

(4),(T):あなたの手札にあるクリーチャー・カードを1枚公開する。あなたのライブラリーから公開したカードと同じ名前を持つカードを1枚探す。それを公開し、あなたの手札に加え、その後ライブラリーを切り直す。

なぜ悪いか?
既に手札にあるクリーチャーの2枚目を探すために9マナも払うというのは、リソースを大きく無駄にしているだけだ。
こいつは統率者戦では全く使い物にならない。
《執拗なネズミ》《七人の小人》《しつこい請願者》を使ってない限りはな。

代わりに何が使えるか?
山札をシャッフルするためだけに9マナも支払うんなら、《集会場》なんかより《Soldier of Fortune》や《マイアの精神使い》を使おう。
既に持っているものをさらに得たい(しかも統率者戦で)っていうなら《追われる足跡》《多勢の兜》を試してみよう。
第13位《冬月台地》(プロフェシー・レア)

冬月台地 / Wintermoon Mesa
土地

冬月台地はタップ状態で戦場に出る。
(T):(◇)を加える。
(2),(T),冬月台地を生け贄に捧げる:土地2つを対象とし、それらをタップする。

なぜ悪いか?
「冬月台地はタップ状態で戦場に出る。」
ワンストライク。
「(T):(◇)を加える。」
ツーストライク。
「(2),(T),冬月台地を生け贄に捧げる:土地2つを対象とし、それらをタップする。」
《早霜》の2/3の効果だな。その程度のために自身を生け贄に捧げる?
スリーストライクアウト……いや、こんなもんにはもうご退場願おう。

代わりに何が使えるか?
土地の枠で相手の土地を縛りたいなら、《リシャーダの港》を試してみよう。
土地の枠で相手の土地を破壊したいなら、《黄塵地帯》《浸食する荒原》《幽霊街》《闘争の記念像》《露天鉱床》《地盤の際》《不毛の大地》がある。
《冬月台地》なんか使うな。
第12位《Ambush》(ホームランド・コモン1)

Ambush (3)(赤)
インスタント

ブロックしているクリーチャーはターン終了時まで先制攻撃を得る。

なぜ悪いか?
先制攻撃の使い方といえば、攻撃クリーチャーに付与してブロックを押し切るためにも使うか、ブロッカーに付与して相手の攻撃をシャットアウトする防御的な手段としても使える。
赤の先制攻撃は前者の攻撃的な、白の先制攻撃は後者の防御的な使われ方が多い。
そのため、この《Ambush》はそもそも色の役割に合っていないのだ。

先制攻撃は、良くも悪くもブロックしたりされたりしないと機能しないし、相手のタフネスを上回るパワーがないと意味がないという限界点を持つ能力だ。
(そのあと火力を撃てば、とか言うかもしれんがそれは先制攻撃があってもなくても同じだ。)
《Ambush》がブロックだけに限定しされたうえに4マナというのは、かなり限られた状況以外では使えないということだ。

代わりに何が使えるか?
《血印の導師》は、2マナであなたの赤のクリーチャー全員に先制攻撃を与える。
《戦争の扇動》は3マナで攻撃的にも防御的にも使える。(他の能力もある)
《軍勢の忠節者》は一緒に攻撃したクリーチャーに先制攻撃を与えるかなりナイスなクリーチャーだ。
《野蛮な攻勢》《大将軍の憤怒》はソーサリーだが、さらに安いコストで同じ効果を発揮する。
第11位《Sorrow's Path》(ザ・ダーク・アンコモン1)

Sorrow's Path
土地

(T):ブロックしている、対戦相手がコントロールするクリーチャーを2体選ぶ。それらのクリーチャーのそれぞれが、他方をブロックしているすべてのクリーチャーをブロックできる場合、それらの両方を戦闘から取り除く。その後互いに、片方がブロックしていたすべてのクリーチャーをブロックする。
Sorrow's Pathがタップ状態になるたび、それはあなたとあなたがコントロールする各クリーチャーに2点のダメージを与える。

なぜ悪いか?
《Sorrow's Path》は、私が選ぶこの史上最悪のカード100枚における土地の中で最低の土地だ。
コイツは発売以来、最悪中の最悪の申し子だから、この結果もわかっていたことだろ?
土地のくせにマナが出せない。
起動するたびに自分と自分のクリーチャー全員に《ショック》をぶちかましてくる。
……あーそうそう、なんかブロッカーを入れ替えるみたいな能力もあったな。
使い道を教えてくれよ。

ではなぜこいつがワースト10位以内に入らないのかってことだが、それは統率者戦があるからだ。
クリーチャーがほとんどいない、あるいは高タフネスで質のいいクリーチャーを使うデッキが多いし、ライフも40から始まるため、こいつのデメリットも相対的にずっと軽くなるのだ。
統率者戦であれば、ゲーム序盤にこいつを設置できれば、他のプレイヤーの戦闘プランを混乱させることができる。
いや、1対1でのデュエルでは全くもっておすすめできやしない。
とはいえ、コイツがもし無色マナを出す能力さえもっていたなら、統率者戦では一定の可能性が生まれるため、史上最悪のカードリストには入らなかったであろう、というのが私の主張だ。

代わりに何が使えるか?
《False Orders》は、奇襲的にブロックを混乱させるためにはかなりいい方法だ。
「使嗾」の能力は、《Sorrow's Path》以上に相手の戦闘プランを狂わせることができる。
また、今は過小評価され見過ごされている《侵略計画》も、プレイヤー全員の戦闘フェイズを真の悪夢に変えたい場合、デッキに入れておくべきカードであると推薦しよう。
第10位《Tidal Flats》(フォールン・エンパイア・コモン1)

Tidal Flats (青)
エンチャント

(青)(青):飛行を持たないクリーチャー1体につき、それのコントローラーはそれぞれ(1)を支払ってもよい。そうしなかったなら、ターン終了時まで、そのクリーチャーをブロックしているあなたがコントロールするクリーチャーは先制攻撃を得る。

なぜ悪いか?
《Ambush》をちょっと変えて、飛行クリーチャーには影響がないようにして、相手は1マナ払えば効果を無視できるようにしたもの。
たったこれだけで、戦場に出たあとは本当に何もしないエンチャントのできあがり。

代わりに何が使えるか?
相手に、効果を使わせるか税を支払うかの選択を迫りたいなら、《リスティックの研究》や《息詰まる徴税》を試してみよう。
また、青は通常先制攻撃を扱わないので、《精神の檻、迷心》とかそういうパワーを下げる方のカードを使うっていうのはどうかな?
第9位《狂気の暗示》(オデッセイ・レア)

狂気の暗示 / Hint of Insanity (2)(黒)
ソーサリー

プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分の手札を公開する。そのプレイヤーは、互いに同じ名前を持つ土地でないカードをすべて捨てる。

なぜ悪いか?
ハンデス呪文なら、ちゃんとハンデスできなきゃダメだ。
《狂気の暗示》は、構築戦では何もしないカードだ。
統率者戦では?
もちろん、何もしないカードだ。

代わりに何が使えるか?
黒にはハンデス呪文は大量にある。
相手の手札から3マナで好きなカードを1枚抜き取りたいだけなら、《強要》《闇の尋問》《荒野での交渉》《大厄災》《記憶漏出》《記憶盗み》《なかったことに》《思考の消滅》《勢団の揺さぶり》《Toil of the Invasion》(私注・《侵略の代償/Toll of the Invasion》か?)などがある。
第8位《Baki's Curse》(ホームランド・アンコモン1)

Baki's Curse (2)(青)(青)
ソーサリー

Baki's Curseは各クリーチャーに、それぞれそのクリーチャーにつけられているオーラ(Aura)1つにつき2点のダメージを与える。

なぜ悪いか?
《Baki's Curse》は、オーラが付いたクリーチャーにしかダメージを与えられないし、オーラがカードアドバンテージの面で最低のカードタイプであることは、既に証明済みだね。
さらにいえば、《Baki's Curse》が最も刺さるデッキは、オーラの重ね掛けを行うデッキだ。
それらのデッキには《狂暴ウォンバット》《炎のチャンピオン》《永久モズ》《雅刃の職工》《コーの精霊の踊り手》《霧を歩むもの、ウリル》とかいうカードが当然のように入っている。

こいつらの共通点は何かって?
「それにつけられているオーラ(Aura)1つにつき+2/+2の修整を受ける。」って能力を持つんだ!!
つまり、《Baki's Curse》は「俺がよく効くであろうクリーチャーには、何もしないぞ!」と言っているのだ。
刺さるべきところに全く刺さらないというのは、何もしないと書いてあるより腹が立つ。

代わりに何が使えるか?
すべてのエンチャントを破壊する白とか緑とかのカードを使えよ。
どうしても青にこだわるっていうなら、バウンスとか、《オーラの変転》《キオーラの放逐》《オーラの移植》《エンチャント移動》《取りこぼし》がおすすめだ。
また、赤にある《オーラのとげ》は、クリーチャーを殺すという点では《Baki's Curse》と同じ弱点を抱えているが、あちらはさらにコントローラーへの大ダメージというおまけが付く。
第7位《Wood Elemental》(レジェンド・レア1)

Wood Elemental (3)(緑)
クリーチャー — エレメンタル(Elemental)

Wood Elementalが戦場に出るに際し、好きな数のアンタップ状態の森(Forest)を生け贄に捧げる。
Wood Elementalのパワーとタフネスはそれぞれ、それが戦場に出るに際し生け贄に捧げられた森の数に等しい。
*/*

なぜ悪いか?
多くの人が、これを史上最悪のクリーチャーとしてトップに挙げている。
私としては……これ以上がすぐ下にいると思う。
《Wood Elemental》は、4マナで0/0だ。
こいつは、唱えたときにアンタップ状態の森を生け贄に捧げることでパワーアップする。
つまり……4マナと、未使用だった森1つを生け贄にして唱えて1/1だ。ここまではいいかい?

8マナ出せるとしよう。
君は元気な森を3つも殺して3/3のクリーチャーを1体手に入れる。
そんで「これみて。《アルゴスの庇護者、ティタニア》をコントロールしているから、追加で5/3が3体も出てくるんだよね。」とかほざく。
いいコンボだね。
そしたら俺はこう言うよ。「対応で。ティタニアに《殺害》を撃つ」
どうなるか?荒れ果てた土地に3/3が1匹だ。

代わりに何が使えるか?
代わり?マジックにいる他のすべてのクリーチャーだ。
……コイツよりもさらにひどい奴を除いてな。
そしてそいつはすぐ下にいる……。
第6位《西風のスピリット》(ラヴニカ:ギルドの都・コモン)

西風のスピリット / Zephyr Spirit (5)(青)
クリーチャー — スピリット(Spirit)

西風のスピリットがブロックしたとき、それをオーナーの手札に戻す。
0/6

なぜ悪いか?
前にこのリストを作ったときは2004年の2月で、当時の最新弾は「ミラディン」だった。
「ラヴニカ:ギルドの都」はその翌年、2005年に発売された。
私がはじめて《西風のスピリット》を見たとき、すぐに史上最悪リストに計上するようにメモした。
それから17年が経った今、こうしてこの自分自身との約束を守っているわけだ。
《西風のスピリット》は正式に、史上最悪のクリーチャーとなったのだ。
6マナもかかり、それにしてはひどすぎるスタッツに、ブロックしたら手札に帰ってきてしまうデメリット……。
もしこれが2マナだったなら、それなりにいいクリーチャーだっただろうし、実際それでよかったと思う。
こいつはまさに『最も使えないクリーチャー』の頂点である。

代わりに何が使えるか?
《神盾の海亀》を見てくれ。
こいつは1マナ0/5のバニラクリーチャーだ。
《西風のスピリット》がいかに終わってるかわかるよな!?
5マナと自己バウンスのデメリットを付属して……タフネスが1上がっただけだ。
どうよこれ?
《幻の漂い》が《西風のスピリット》と同じ弾の同じ色の同じコモンであると考えると、ひどさがよりわかる。

……コイツはあまりにもひどすぎるから、同じ(5)(青)コストを持つ優秀なクリーチャー5選でも見て目の保養をしてくれ。
  1. 第5位:《産卵するクラーケン》
  2. 第4位:《あざみの使い魔、明日歌》
  3. 第3位:《厳粛な空護り》
  4. 第2位:《潮の星、京河》
  5. 第1位:《河童の砲手》

第5位《魔力漏出》(アルファ版・コモン)

魔力漏出 / Power Leak (1)(青)
エンチャント — オーラ(Aura)

エンチャント(エンチャント)
エンチャントされているエンチャントのコントローラーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーは望む総量のマナを支払ってもよい。魔力漏出はそのプレイヤーに2点のダメージを与える。そのダメージをX点軽減する。Xは、そのプレイヤーがこれにより支払ったマナの総量である。

なぜ悪いか?
《Baki's Curse》にいえることが、コイツについてもいえる。
少なくとも《Baki's Curse》は、偶発的にクリーチャーを殺すこともあるかもしれない。
しかしコレはマジで何もしない。
ほんの少しのライフかマナで簡単に回避されてしまう。
エンチャントがマジックで2番目に使われていないカードタイプであることを考えると、こいつは《浸食》(第27位)よりずっと使えない。

代わりに何が使えるか?
《オーラの変転》は、コレと同じようなことをするが、より規模が大きく、実際にエンチャントを除去することもできる。
どうしてもエンチャント(エンチャント)にこだわりたいなら、《フィードバック》を使えば, 1ターンに1点ずつだが、少なくとも確実にライフは削れる。
前述の《オーラのとげ》も、大量のエンチャントを召し抱える相手には相当な威力を発揮するだろう。
第4位《終末の時計》(アンティキティー・アンコモン2)

終末の時計 / Armageddon Clock (6)
アーティファクト

あなたのアップキープの開始時に、終末の時計の上に破滅(doom)カウンターを1個置く。
あなたのドロー・ステップの開始時に、終末の時計は各プレイヤーに、その上に置かれた破滅カウンターの数に等しい点数のダメージを与える。
(4):終末の時計から破滅カウンターを1個取り除く。この能力はどのプレイヤーでも起動してもよいが、アップキープ・ステップの間にのみ起動できる。

なぜ悪いか?
出たターンには何もしない6マナのアーティファクトがある。
次のターン、自分含むすべてのプレイヤーに1点ダメージを与える。
欠点は?
4マナを支払えば誰でもこれの上のカウンターを取り除くことができ、しかも誰のアップキープ・ステップでもいい。
《終末の時計》は、相手がダメージを受けたくないなと思ったなら、本当にダメージを与えられなくなる代物なのだ。
統率者戦では対戦相手が3人もいるから、より使えなさが増す。

代わりに何が使えるか?
各プレイヤーに、毎ターン確実にダメージを与えたいとしようか。
《Copper Tablet》や《有刺鉄線》を使ってみよう。
長い時間をかけて大きな衝撃を与えたいという場合には、《時限爆弾》《片思いの歌》《燃え上がる憤怒の祭殿》がオススメだ。
第3位《Deep Water》(ザ・ダーク・コモン)

Deep Water (青)(青)
エンチャント

(青):ターン終了時まで、あなたが、あなたがコントロールする土地をマナを引き出す目的でタップした場合、その土地は他のいかなるタイプのマナの代わりに(青)を生み出す。

なぜ悪いか?
繰り返すが、マナの色変え能力自体は悪くない。
望む色のマナが出せない問題はゲーム序盤ではよく起こることだし、そんなにコストがかかるものでもないからね。
よく考えてくれよ。
君が《Deep Water》を唱えられたってことは、君は既に青マナ基盤を2つ持ってるってことだ。
そんで、残りの土地にも青マナを出させるために、これ以上のマナの色変えが必要だろうか?
んなわけないよな!
もしコレが「あなたの土地はすべて島である」っていう効果だったなら、《岸の飲み込み》とか《船団の災い魔》とか《ヴィダルケンの枷》とかってカードにとっては重要な効果になりえたかもしれない。
でも……なんてことだろうな。
コレはあなたの土地を、ただ青マナ以外生み出せない土地にするだけだ。

代わりに何が使えるか?
《嵐潮のリバイアサン》は、あなたのどころかすべての土地を島に変える。
しかし、これは唱えるのに8マナもかかる。
《天界のプリズム》(第43位)の項目にある、世の中の安いマナアーティファクトのリストをコピペするのは気が引けるので、その中でも最高の1枚だけを挙げることにする。
《彩色の灯籠》だ。
第2位《こじ開け》(オンスロート・コモン)

こじ開け / Break Open (1)(赤)
インスタント

対戦相手がコントロールする裏向きのクリーチャー1体を対象とし、それを表向きにする。

なぜ悪いか?
裏向きのクリーチャーはみんな2/2だが、それよりも悪いスタッツを持つ変異クリーチャーはほとんどいない。
それだけでも、《こじ開け》を使うのは危険なことだってわかるだろ。
ほとんどの場合……相手のクリーチャーを単にアップグレードさせるだけになる!
さらに言えば、多くの変異クリーチャーは、表向きになったときに誘発する効果を持っている。
つまり相手のクリーチャーを大きくするだけでなく、無料でボーナス効果まで与える可能性が高いのだ。
この効果に適正なマナコストはない。
仮にこれが(0)の無色のインスタントだったとしても、依然として第2位のままだろう。

代わりに何が使えるか?
裏向きのクリーチャーを殺すなら《ショック》でいい。
《ショック》を唱える。《稲妻》を唱える。
これを使ってるってことは、君は赤使いなんだろ?
2点与えれば裏向きのクリーチャーは死ぬんだぜ!
相手が《軽蔑する利己主義者》(かなりヤバいが、このリストからはギリギリ外れた)を使ってることを期待してるのか?
第1位《蒼ざめた月》(ネメシス・レア)

蒼ざめた月 / Pale Moon (1)(青)
インスタント

ターン終了時まで、プレイヤーがマナを引き出す目的で基本でない土地をタップした場合、それは他のいかなるタイプのマナの代わりに無色のマナを生み出す。

なぜ悪いか?
18年前、これは最悪のカードだった。
そして今もなお、最悪のカードである。
《蒼ざめた月》の最も良い使い道は、1ターンの間、プレイヤーの色マナを封じることだ。
しかし彼らは無色マナを得ることはできる。
土地の起動型能力を使うこともできる。
当然の話だが、《蒼ざめた月》に対応して色マナを出すこともでき、そのフェイズ中なら色マナを普通に使うことができる。
《蒼ざめた月》では、マナアーティファクトもマナクリーチャーも止められない。
コレを使うってことは、2ターン目にマリガンをするようなものだ。
コストで手札を捨てる呪文のコストとして捨てちまうのが一番まともな使い方といってもいいカードだ。

代わりに何が使えるか?
青のカードでテーブル全体をバグらせたいなら、《Reality Twist》か《Naked Singularity》を試してみよう!
基本土地を使わない対戦相手を懲らしめたいなら、みんな大好き《血染めの月》だよな?
対戦相手から色マナを消し去りたいなら、統率者戦での究極の大迷惑カード《Ritual of Subdual》がある。
では、以上がマジック史上最悪のカード100枚でした!
マジックが提供した最悪中の最悪を巡る小旅行を楽しんでいただけたなら幸いです。
このリストに掲載された(あるいは、されなかった)カードについて質問がある、あるいは議論をしたいとお考えですか?
Twitter@StarCityBenで話し合いませんか!
そして、この記事を読むために時間を割いてくれてありがとうございました。
100-76 , 75-51 , 50-26 , 25-1

もどる